ほくろ除去
見た目に気になるほくろだけでなく、癌の危険性があるほくろもあります。
メラノーマは悪性黒色腫というほくろの癌です。メラノーマは悪性度が高く、進行していると患者様の半分はそのメラノ−マで亡くなります。ほくろを切除する手術は普通15分くらいで終わります。メラノーマの悪性度が高いことを考慮すると、心配なほくろは切除して細胞を顕微鏡で検査(病理検査といいます)したほうが心配がなくなってよいということになります。
手術の適応は(メラノーマを心配して手術で切除し、細胞の検査をした方がよい場合は)ABCDで説明されます。Asymmetry(対称性が失われている)Border(境界が不鮮明であったり色が周辺にしみ出している)Color(色むらがある)Diameter(直径が6〜7mm以上)加えて最近変化がある(例えば大きくなっている、色に変化がある、出血したなど)。この「ABCD+変化」のような状態であれば、メスでほくろそのものより少し離して大きめにきちんと切除することが望ましいとされています。この基準にあてはまらなければ、見た目にきれいになる方法で取るのがお勧めです。


手術で切除する
診察の結果、メラノーマが心配なほくろは手術で切除することをお勧めします。他のやり方では細胞の検査ができません。また、皮膚より隆起しているほくろは、根っこも深いです。削る方法でも治療は可能ですが、きちんと切除したほうが結局は傷も目立たず、きれいな傷になります。手術は、くりぬき縫縮といって、周辺を丸くくりぬき1〜2針かけて丸い陥没瘢痕にするやりかたと、紡錘形に切除し皮膚の下で糸をかけておき、細い線状瘢痕にするやり方と2種類です。どちらも1年近く色の目立つ時期がありますが、1年経てば傷跡は目立たなくなります。

削る(炭酸ガスレーザー、電気メス)
炭酸ガスレーザーは水がターゲットのレーザーで、ほくろの細胞を蒸散させます。麻酔のテープを貼って1時間半くらい後ですと、ほぼ痛みなしで施術できます。深さはそのほくろの厚みによって異なります。いったん痂皮が作られ、1〜2週間で傷は治ります。しばらくは赤みや炎症後色素沈着の茶色い色が残ります。下から茶色または黒色のほくろの色が出てきたところで、早めに再照射します。もともと再照射するつもりで傷跡を小さくするために、ぎりぎりで蒸散させているというのがこのやり方の特徴です。最終的に1年経てば色は目立たなくなります。深い部分にまでほくろの細胞があれば、その深さに応じて傷はへこみます。場合によって肥厚性瘢痕といって、出っ張ることもあります。

色を薄くする(フォトセラピー、Qスイッチヤグレーザー)
炭酸ガスレーザーなどの削るタイプの治療は、多かれ少なかれ傷ができます。しみ抜きの光治療器やQヤグを照射することで、厚みのないほくろについては、色を薄くすることができます。ほくろの表面のメラニンを少しずつ飛ばしていく手技です。厚みや深さのあるほくろは結局取りきれませんので、適応になりません。また、これまでは削るタイプの治療が主流でしたので、10年20年の長期結果(再発率)などは分かっていません。どちらかというと面積があり盛り上がりがなく色の薄いタイプのほくろに適応があると思っています。