消化器疾患
逆流性食道炎
胸やけの症状があり、内視鏡的に食道に糜爛や潰瘍、食道裂孔ヘルニアが認められることもあります。胃酸分泌抑制剤は症状軽快にはよく効きますが、中止すると直ぐ症状は戻ります。
漢方薬はこの点では治療効果が安定して長期にわたり優れていると思います。鑑別診断上注意するものとして狭心症があり、胸焼け症状がありますので注意が必要です。

急性胃炎・慢性胃炎・慢性胃腸炎
急性胃炎は胃粘膜の急性炎症による急激な上腹部痛、悪心、嘔吐をみとめ、原因除去により多くは軽快します。原因としてアルコール、ストレス、薬剤(特に鎮痛解熱剤が多い)、アニサキス感染、ヘリコバクタ.ピロリ菌感染等があります。
原因除去し、酸分泌抑制剤の必用の場合もありますが、多くは適切な漢方薬で治癒されます。慢性胃炎はヘリコバクタ.ピロリ菌が関係する事が多いのですが、長期の腹部症状は生活ストレスに起因する事も多く、この時には漢方薬が西洋薬治療より良い治療効果が得られます。
なお潰瘍性大腸炎に関しては、厚生労働省の特定疾患ガイドラインがあり、専門医の慎重な治療が必要です。

脂肪肝
特に症状がなく、健康診断で初めて肝機能異常として指摘されることが多く、原因は過栄養、アルコール過剰摂取、糖尿病があります。肝臓細胞に中性脂肪が過剰蓄積した状態で、肝硬変へ進行することもあり精査が必要です。
治療は適切なカロリー摂取と運動、アルコール制限が基本となります。脂質代謝改善剤、ウルソ、漢方薬を必用に応じて使います。

慢性肝炎
肝炎の起因ウイルスによりB型肝炎、C型肝炎等に分類されます。ウイルス肝炎の血清学的診断は一般のクリニックで可能ですが、治療には日本肝臓学会のガイドラインに基づきインターフェロン、それぞれ特異的抗肝炎ウイルス剤を使用しますので、肝疾患専門医による治療を推薦します。
適切な漢方薬の使用は肝癌、肝硬変への進行を抑制するとされており、症例によっては漢方薬治療も有効です。