レーザーによるしみ治療
      レーザーによるしみ治療の話をします。
 日光色素斑とか、口の悪い人によれば老人性色素斑と呼ばれる境界がくるっとはっきりした、丸い平坦なしみは、レーザー照射で治療ができる代表的なしみです。
 使用するレーザーは、Qスイッチといって、レーザー光線の出ている時間を最短にしたものです。種類としては、ルビー、ヤグ、アレクサンドライトがあります。照射している時間を出来るだけ短時間にすることで、皮膚の表面に熱がかからないように、つまり熱損傷が起こらないようにしたものです。
 さて、レーザー照射でなにが一番問題でしょうか?
 それは、炎症後色素沈着です。レーザーを照射したあとにかさぶたができ、だいたい10日後テープを除去すると同時に、しみはなくなっているはずなのですが、その後いったん色が黒ずむ場合があります。
これが炎症後色素沈着。レーザー焼けとも言います。
 炎症後色素沈着は、Qレーザーを当てた半分は起こるとされていますから、かなりの確率です。炎症後色素沈着が起こっている間に紫外線にあてたり、こすったりしなければ、半年から1年後には炎症後色素沈着は改善し、しみのない皮膚になっているはず。
 でも初めてレーザーを照射された患者さんにとってはとても不安だろうと思います。だいたい10日間もテープを貼って我慢した上に、一度取れたと思ったしみが黒くなってしまう。
 医者はたくさんの方にレーザーを照射していますので、そのうちに色は取れてくると思っていて、あまり心配していませんが、患者さんは不安ですよね。とても辛いことだろうと思っています。
 炎症後色素沈着は、ある程度やむをえないものです。その人の皮膚の性質でもあります。ただ、もともと傷跡には一度色がつきやすく、なかなか取れにくい人は、レーザー照射の前にハイドロキノンを1-2月くらい塗るなどの準備をしておいたほうがよいかもしれませんね。
 また、いったん炎症後色素沈着が起こった場合には、ハイドロキノンの使用と早い時期であれば、ビタミンCのイオン導入などをなさるという選択肢もあります。
 でも紫外線にあてなければ、原則半年から1年で炎症後色素沈着は改善するものです。おかかりのクリニックに相談してみてくださいね
posted at 2006/08/30 19:37 | kojitomika |
permalink/全文表示 |
    
    
        
    
        
    
    
         

















